家族の話 【泣ける話】パン屋の孫が見つけた祖母の手紙|エプロンに残された小さな希望
私は、住宅街の小さなパン屋で働いている。働いている、と言えば少し聞こえはいいが、実際は朝の四時に起き、粉にまみれ、レジで笑い、売れ残ったパンを袋に詰める毎日である。夢だったわけではない。パンが好きだったわけでもない。ただ、会社員を辞めた私を、祖母の店だけが拾ってくれた。それだけのことだった。店は、古い住宅街の角にあった。「こむぎ日和」祖母がつけた名前だ。
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