泣ける話 泣ける話 短編|終電後の駅で知った父の見守りと古い定期券
父が死んでから、私は一枚の定期券を捨てられずにいる。 もちろん、もう使えない。 磁気はとうに抜け、角は擦れて白くなり、裏面には指で撫でたような薄い筋がいくつも残っている。 それでも財布のいちばん奥にしまったままなのは、懐かしいからだけではない。
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