家族の話 【泣ける話】ケアマネの娘が見つけた父の手帳|老人ホームに残された最後の伝言メモ
私は、人と人のあいだを取り持つ仕事をしている。ケアマネジャーという仕事は、立派そうに聞こえるが、実際は伝言係に近い。医師の言葉を家族へ伝え、家族の不安を施設へ伝え、本人の希望を役所の書類に変える。電話をかけ、日程を合わせ、頭を下げ、また電話をかける。誰かの暮らしを支えているような顔をして、私は毎日、誰かの言葉を運んでいる。それなのに、父の言葉だけは、最後までうまく運べなかった。父は老人ホームに入っていた。