泣ける話 「遅れた一回ぶん」
夜勤明けの廊下は、消毒液と湿った布おむつの匂いで喉が痛い。ナースコールが鳴るたび、俺の胸の奥で何かが小さく割れる。「すみません、今――」言いかけた瞬間、奥の個室から“いつもと違う音”がした。柵を叩く金属音じゃない。咳でもない。息が詰まるような、短い音。俺は足を止めたのに、体が動かなかった。その一秒が、取り返しのつかないものになると知らずに。扉の向こうで、誰かが俺の名前を呼んだ気がした。
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