家族の話 【泣ける短編】祖父が遗京た鍵と交換ノート、桜の下で知った最後の本音
桜というものは、満開のときより、散りはじめてからのほうが胸にこたえる。咲いているあいだは、みんな上を向く。写真を撮る人もいるし、立ち止まって笑う子もいる。けれど花びらが風に押されて、行き場をなくしたように地面へ落ちていくのを見ると、私はなぜだか、言えなかった言葉のことを思い出す。口に出せなかった本音というのは、たいてい、遅れて胸に降ってくる。ちょうど、桜みたいに。
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